なぜ、人はありもしない糸くずを取ろうとするのか


会議中、ふと、前の田中くんに目をやると、何やらスーツの袖を弄っている。どうも、袖から出ている?糸が気になるらしい。その横の鈴木君に意見を聞くと私の案に賛成してくれたが、ズボンが気になるのか、ズボンの糸くずを取ろうとしていた。

この二人の行為は何を意味しているのだろう?

人は相手の意見や態度が気に入らないが、そのことを表に出したくないとき、何かを外したり、取り除こうとするしぐさが自然と出てきてしまう。

シャツやスーツの袖やズボンをつまんで、ありもしない糸くずを取ろうとする動作をそんな仕草の一つだ。この仕草をするときは相手と目が合わないように視線を下に落としている。

つまり、口ではいくら全面的に賛成していても、彼らの本心はノーだ。内心、彼らは私の話に納得がいっていない。

このようにもし、会話中に相手が糸くずを取るしぐさをしていたら、「この件について、どう思う?」だとか、「何か意見がありそうだけど、話してくれるかな」などと相手に働きかけ、「全面的にあなたの話を聞きますよ」というサインである手のひらを相手に見せるようにして、相手の反応を待とう。

もし、これでも相変わらず、相手が糸くずを取っていたら、別のアプローチを考える必要がある。

嘘かどうかは手のひらでわかる ~手のしぐさが示す相手のサイン~
なぜ従ってくれないのか? ~手を使った効果的な指示の出し方~