なぜ遠距離恋愛は続かないのか? 心理学からみる遠距離恋愛を長続きさせる方法


みんな初めて会う人には警戒するもの

初めて会う人とうまくコミュニケーションを取れない人がいる。いわゆる「人見知り」だ。

この人見知りは幼児に顕著に見られる。自分の身を守る術を親に依存している幼児は警戒心や恐怖心がとても強く、初めて見る人に拒絶反応を示すことが多い。

しかし、しばらく一緒にいて、その人が自分に危害を与えないと判断すると、その警戒心も溶け、笑顔を見せるようになる。そして、2、3時間後には、まとわりつくぐらいなついていたりする。

心理学の世界ではこういった心の現象を「熟知性(親近性)の法則」と呼ぶ。

「熟知性の法則」

アメリカの心理学者ザイオンスは顔写真を目にする回数とその顔写真本人に対する感情がどう関係するかを調べるため、大学生を対象に実験を行った。

その結果、写真を目にする回数が多いほど、その本人に好意を抱く傾向があることが認められた。つまり、繰り返し目にする。こんな単純なことで相手からの好意を得られるのだ。

飛び込み営業で訪れた家庭では、なかなか玄関のドアを開けてもらえないが、何度も足を運ぶうち、声や顔を覚えてもらい、少しずつ話を聞いてもらえるようになる。

もし、あなたが営業マンなら、これと同じような経験が思い当たるだろうし、一度も会ったことがないにも関わらず、テレビでよく見る芸能人に対して、妙に親近感がわくなんて経験は誰しもあるだろう。

幼児の例も営業マンのケースも、何度も接触しているうちに親しみを覚えるという熟知性の法則が働いているのだ。

熟知性の法則と恋愛

幼なじみ同士の結婚や職場結婚も、この熟知性の法則の典型例と言えるだろう。

幼なじみ同士は、幼少期からよく知っているという安心感と親しみがやがて恋愛感情に発展したものだし、職場結婚は、毎日顔を合わせ、仕事の苦労や喜びを共にすることで、お互いをよく知るようになり、それが恋愛感情に発展、そして結婚につながっていく。

つまり、相手との距離が近ければ近いほど、相手を知るチャンスが増え、より深い関係になりやすいのだ。

なぜ遠距離恋愛は続かないのか?

単純接触が多いほど、好意を抱きやすい。この熟知性の法則を考えると遠距離恋愛が長続きしない理由がわかる。

遠く離れて生活しているとお互いに知らない出来事や話題がどんどん増えていく。それが熟知性を損なうことになり、お互いの愛情を徐々に薄れさせていくのだ。

最初のうちは、毎日のように電話やメールをしていても、やがて3日に1度、1週間に1度と連絡が途絶える間隔が伸びていく。そして、最後には遠距離恋愛は破綻してしまう。

遠距離恋愛をいつまでも続ける方法

熟知性が失われることが原因で大抵の遠距離恋愛は破綻してしまう。それでは、逆に遠距離恋愛をいつまでも続けるにはどうしたら良いか?

答えは簡単だ。

熟知性の法則の通り、単純接触を増やす。つまり、電話やメール、LINEなどで、こまめに連絡を取り合う。そして、出来る限り、直接合う回数を増やす。

お互いの愛情を失いたくないのであれば、お互いのための時間を出来る限り増やす。これしかないだろう。