会社や学校の大嫌いな人と上手に付き合う方法


苦手な人、嫌いな人は誰しもいる

クラスメイト、部活の先輩、会社の同僚、取引先の部長。誰しも、どうも馬が合わないという人がいるものだろう。

いじめや嫌がらせを受けた。自分の考え方では到底受け入れられないことを平気でする。見た目が生理的に苦手。何だかわからないけど、とにかく嫌い。

人を嫌う理由は千差万別だ。しかも、嫌いになる過程も、長い時間をかけて、徐々に苦手意識が出てくる人もいれば、ほんの些細なことがきっかけで、一気に嫌いになってしまう人もいる。

こういった人を嫌うという感情は別に珍しいものでも何でもなく、ごく一般的な感情だ。しかし、それも度を超えると日常生活に支障をきたす。

不登校・出社拒否

こういった自分と合わない、嫌いな人が原因で日常生活に支障をきたす例として最も多いのが「不登校」や「出社拒否」だろう。

学校や会社に行くのが嫌という原因は様々だが、クラスや同じ部署、取引先に大嫌いな人がいることが、原因になっていることが多い。クラスメイトにいじめられた経験があったり、部署内の同僚や上司の行動が自分には受け入れられなかったりして、ついには、そんな大嫌いな人と同じ空気を吸っていることさえ、耐えられなくなるからである。

登校中、嫌いな生徒を見かけると歩く速度を遅くする。会社の近くのカフェに入ろうとしたら、大嫌いな社員がいたので、入るのをやめた。

こんな経験は誰でも思い当たるフシがあるのではないだろうか。

近接嫌悪

一般的に相手に対して「嫌い」という感情が生じるかどうかは、その相手との距離が大きく関係している。

相手に対する感情と距離感との関連に関しては、「近接性の要因」という感情の働きが有名だろう。「近接性の要因」とは、あまり興味関心のない相手でも、何度か繰り返し会って話していると、その人に対し、好意を抱くようになることを言うのだが、考え方の合わない人や生理的に受け入れられない人、いわゆる嫌いな人に対してはこの近接性が逆に作用する

つまり、もともと嫌いな人には、近くにいるというだけで、より強い嫌悪感を抱くようになるのだ。これを心理学では「近接嫌悪」と呼ぶ。

「近接嫌悪の法則」では、相手と距離をおき、接触回数を減らすと、嫌悪感は徐々に薄れ、まったく会わなくなると、相手に対して殆ど何とも感じなくなることもわかっている。

このことから、不登校や出社拒否は大嫌いな人との接触回数を減らすための一種の防御反応と言えるだろう。

大嫌いな人とどう付き合うか?

「近接嫌悪の法則」は大嫌いな人と上手に付き合う基本原則だ。つまり、嫌いな人とは出来る限り距離をおく。これにつきる。

だからと言って、登校拒否や出社拒否を推奨している訳ではない。同じオフィスに大嫌いな人がいる場合、出来る限り自分から見えないようにするだけでも効果的だ。机の配置や向きをちょっと変える。パソコンのモニターなので、相手を見えないようにする。こうしたちょっとしたことでも、大分、気持ちが落ち着くだろう。

逆に注意したいのが、無理に嫌いな人と仲良くすることだ。「近接嫌悪の法則」から、無理に相手に近づくと増々嫌悪感が強くなり、自分の思いとは裏腹に余計、ストレスを感じる結果となる。

嫌いな人とはなるべく距離を保って付き合う。結局はこれが自分にとっても相手にとっても良い結果となることが多いだろう。