絶対ありえない条件を相手に呑ませる方法


暴力は強いし、大きな声も強い。かつて「政界の暴れん坊」とおそれられたある代議士のやり方は、人の弱みをにぎることと、大きな声で恫喝することだった。

この人は、パーティでスピーチをする時も、その前にスピーチした人の揚げ足を取って、話の枕を降る。そして、最後は、わけがわからない自作の歌を歌って聴衆をは無理にまく。その才能と方法論だけで国会議員になったように思える。

大きな声をだせば無理が通り、道理がひっこむのは人の世の常、自明の理だ。民主主義を標榜する政治の世界でさえこうなのだから、一般世間も大きな声一つで世渡り出来る。

試しにやってみるといい。航空会社のカウンターやデパートでトラブルがあったとき、おとなしく、普通の声で論理をつくして自分の正当性を主張しても、なかなか聞き入れてもらえない。「おっしゃることはごもっともですが、規則ですから」と拒否されることもあるだろう。

ところが、こんなときは態度を豹変させ、大きい声をだすと、苦情を聞き入れてもらえることがある。声を張り上げ怒鳴りまくったら、とたんに相手の態度が変わり、こちらの言うことを聞いてくれるところが、人間のいやらしさだ。

個人としての人間も会社もそうだが、おとなしい人のことは平気で泣かせるが、頑として納得しない人にたいしては苦情を聞き入れる。

要するに、世の中、文句を言った者ガチの一面がある。

自分の主張を通したいと思ったら、大声でいうのも一つのやり方であるに違いない。ただし、親しい人相手に、この手をたびたび使ってもダメ。はじめのうちは効き目があるかもしれないが、そのうち慣れて、騒音としか受け取ってくれなくなるからだ。